建築のプロジェクトでは、「図面」と「パース」という二つの異なる表現が存在します。
どちらも空間を伝えるための手段ですが、その目的と役割は大きく異なります。
図面(Drawing)は、建築を「正確に定義する」ためのものです。
寸法、断面、構造、仕上げなど、
建築を成立させるために必要な情報がすべて記載されています。
それは設計者同士、あるいは施工者との間で共有するための“技術的言語”です。
一方、パース(Visualization)は、
建築を「感覚的に理解する」ための表現です。
寸法ではなく印象、情報ではなく体験。
図面では伝わりにくい“空間の雰囲気”や“光の状態”を視覚的に伝えます。
図面が示すのは、「どう作るか」。
パースが伝えるのは、「どう見えるか」。
たとえば、同じリビングでも、
照明の色温度、素材の反射率、窓からの光の方向によって、
受ける印象は大きく変わります。
それを判断できるのは、図面ではなく可視化の段階です。
Zero21 Studio は、
図面に込められた設計意図を正確に読み取り、
それを「見え方」として再構築します。
寸法の正確さと印象の精度、その両立が私たちの基本姿勢です。
可視化は、図面を補うものではなく、
図面を“理解するための入口”でもあります。
専門知識がなくても、空間を直感的に理解できる。
その共有のしやすさが、プロジェクトのスピードと精度を高めます。
図面が理論であり、
パースが感覚であるとすれば、
建築可視化とは、理論と感覚をつなぐ翻訳の仕事 だと言えます。
Zero21 Studio は、
建築をただ再現するのではなく、
「図面に描かれた思想」を、
誰もが理解できるビジュアルとして翻訳します。